愛知県で建設業許可のことなら愛知県建設業許可サポートセンター!建設業許可申請の新規、更新、業種追加、事業年度終了届等の手続きの専門サイト。

HOME » 財務諸表について

財務諸表について

建設業財務諸表について詳しく提供しているカテゴリ

完成工事原価について

完成工事原価とは、工事原価のうち完成工事高に計上された工事に対応する工事の原価のことをいいます。
完成工事高から完成工事原価を引くことで完成工事総利益がわかります。

工事原価は、工事の施工に直接に必要とされる発生費用(直接費および間接費)の額をいい、完成工事原価として当期の損益計算書に計上されるものと、未成工事支出金として翌期に繰り越されるものに分けられます。

完成工事原価報告書は、材料費、労務費、外注費、経費の4つに区分されます。

材料費

工事のために直接購入した素材、半製品、製品、材料貯蔵品勘定等から振替えられた材料費(仮設材料の損耗額等を含む)

労務費

工事に従事した直接雇用の作業員に対する賃金、給料及び手当等。工種・工程別等の工事の完成を約する契約でその大部分が労務費であるもの(労務外注費)は、労務費に含めて記載することができる。

(うち労務外注費)

労務費のうち、労務外注費としては、工種・工程別の工事の完成を約する契約でその大部分が労務費であるものに基づく支払額となります。

外注費

工種・工程別等の工事について素材、半製品、製品等を作業とともに提供し、これを完成することを約する契約にもとづく支払額。ただし、労務費に含めたものを除く。
外注費には、いわゆる専門工事業者や職能工事業者などに、材料工賃込みで下請契約をした一切の内容が含まれるため、完成工事原価の中でも多額になります。

経費

完成工事について発生し、又は負担すべき材料費、労務費及び外注費以外の費用で、動力用水光熱費、機械等経費、設計費、労務管理費、租税公課、地代家賃、保険料、従業員給料手当、退職金、法定福利費、福利厚生費、事務用品費、通信交通費、交際費、補償費、雑費、出張所等経費配賦額等のもの

(うち人件費)

経費のうち従業員給料手当、退職金、法定福利費及び福利厚生費

損益計算書勘定科目④

営業外損益

受取利息及び配当金

受取利息、有価証券利息
受取利息は、預貯金及び未収入金、貸付金等金融資産に対する利息をいいます。
有価証券利息は、公社債等の利息およびこれに準ずるものをいいます。
国債、地方債等の債券や通常の法人が発行する社債に係る利息です。
受取配当金
受取配当金は、株式利益配当金であり、受領した利益の配当、剰余金の分配および投資信託の収益の分配等をいいます。

その他営業外収益

その他営業外収益は、受取利息および配当金以外の営業外収益であり、有価証券売却益や雑収入があげられます。
有価証券売却益とは、売買目的の株式や公社債等の売却による利益をいいます。
雑収入にはほかの営業外収益科目に属さないものを計上します。

支配利息

借入金に関する利息は支払利息、社債および新株予約権付社債に関する利息は社債利息といいます。
なお、受取手形を金融機関で割り引いた際の割引料は、支払利息勘定ではなく手形売却損勘定で処理します。

貸倒引当金繰入額

営業外費用に計上される貸倒引当金繰入額は、営業取引以外の取引に基づいて発生した貸付金等の債権に対する貸倒引当金繰入額をいいます。
貸倒引当金繰入額のうち、臨時かつ巨額なものは特別損失で表示されます。

貸倒損失

営業外費用に計上される貸倒損失は、営業取引以外の取引に基づいて発生した貸付金等の債権に対する貸倒損失をいいますが、異常なものを除きます。

その他営業外費用

その他営業外費用には、創立費償却、開業費償却、株式交付費償却、社債発行費償却、有価証券売却損、有価証券評価損、雑支出が含まれます。
創立費償却、開業費償却、株式交付費償却、社債発行費償却は、それぞれ繰延資産に計上した項目の償却額です。
有価証券売却損は、売買目的有価証券の売却価額と取得価額の差額のうち後者が前者を上回る場合に計上します。
有価証券評価損は、売買目的有価証券を期末に時価で評価替えする際に、時価が帳簿価額を下回っている場合に計上します。

特別損益

前期損益修正益

前期損益修正益とは、前期以前に計上された損益の修正による利益をいいます。

その他特別利益

その他特別利益には、所有する固定資産を売却したときの売却益や、転売以外の目的で取得した有価証券を売却したときの売却益等、臨時に発生した利益を計上します。
固定資産売却益、投資有価証券売却益、債務免除益および保険差益などがあります。

前期損益修正損

前期損益修正損とは、前期以前に計上された損益の修正による損失をいいます。
前期以前に経常損益計算に計上すべきであった損益の修正による損失を当期の経常損益計算に含めてしまうと、適正な期間損益計算がなされず、当期の経営成績が適正に表示されないおそれがあります。
この様な場合に当該損失項目は前期損益修正損として特別損失に計上します。

その他特別損失

その他特別損失には、所有する固定資産を売却したときの売却損や、転売以外の目的で取得した有価証券を売却したときの売却損等、臨時に発生した損失を計上します。
固定資産売却損、投資有価証券売却損などがあります。

法人税等

法人税、住民税および事業税

法人税、住民税及び事業税とは、当該事業年度の税引前当期純利益に対する法人税等の額ならびに法人税等の更正、決定等による納付税額および還付税額をいいます。

法人税等調整額

法人税等調整額とは、税効果会計の適用により計上される法人税、住民税及び事業税の調整額をいいます。

損益計算書勘定科目③

交際費

交際費は、得意先、来客等の接待費、慶弔見舞及び中元歳暮品代等とされています。
建設業においては特定の工事に関連して交際費が支出される場合がありますが、その場合は工事原価の経費として集計されます。

寄付金

寄付金とは、贈与又は無償で供与した資産または経済的利益をいいます。
建設業においては、特定の工事に関連して寄付金が支出される場合がありますがその様な寄付金は工事原価の経費として集計されます。

地代家賃

地代家賃は、事務所、寮及び社宅等の借地借家料をいいます。

減価償却費

資産の取得価額は、資産の種類に応じた費用配分の原則によって、各事業年度に配分しなければならないとされており、これにより会計処理される費用を減価償却費といいます。
固定資産は、その使用に伴って物質的に劣化、機能的に陳腐化します。
このような価値の減少を財務諸表に反映させるのが減価償却であり、原則として毎期一定の減価償却の方法により行います。

開発費償却

開発費償却とは、繰延資産に計上した開発費にかかる償却費をいいます。
開発費は、繰延資産の1つであり、新しい技術や経営組織の採用、資源の開発または市場の開拓等のために支出した費用のうち、経常的に発生するもの及び研究開発費等に係る会計基準における研究開発費を除したものです。
開発費は、原則として支出時に費用として処理しますが、繰延資産として資産計上することも認めており、その償却額が開発費償却となります。

租税公課

租税公課とは、事業税、事業所税、不動産取得税、固定資産税等の祖税及び道路使用料、身体障害者雇用納付金などの公課をいいます。
租税公課には、国税、地方税等の租税と国・地方公共団体から課される租税以外の金銭負担である公課が含まれます。
ただし、法人税、住民税および事業所税のうちの所得割部分については損益計算書上、税引前当期純利益の次に「法人税、住民税及び事業税」として表示し、租税公課勘定には含めません。

保険料

保険料には、建物や機械装置等の固定資産および棚卸資産に対する不測の障害に備えるための火災保険料や運送保険、自動車保険、傷害保険、盗難保険等にかかる損害保険料を計上します。
従業員の健康保険料や厚生年金保険、労災保険、雇用保険の社会保険料については、法定福利費または福利厚生費に計上します。

雑費

雑費には、その費用の発生がまれである場合や重要性がない場合等、特に勘定科目を設ける必要のない費用を計上します。
一般的に営業費用に該当するものを雑費勘定で処理し、営業外費用に該当するものは雑支出または雑損失勘定で処理します。

損益計算書勘定科目②

福利厚生費

福利厚生費とは、従業員などの福利厚生のために支出する費用になります。
企業内の医療体制、保健施設に要する費用、社内運動会、社員旅行などの慰安に要する費用や結婚、出産等の祝い金等の慶弔費用などがあります。

修繕維持費

修繕維持費とは、固定資産の維持管理または原状回復のための支出を処理する勘定科目です。
修繕維持には、毎期経常的あるいは単発的に発生するものと、何年かに1度定期的に発生する大規模なものの2種類あります。
機械装置の移設費用やソフトウェアの保守料などは前者に該当し、発生時に費用として処理します。
後者も発生時の費用として処理することができますが、その原因は毎期の営業活動によって摩耗、損傷及び汚損することにあるため、収益と対応する費用を適切に把握する観点からは修繕引当金を計上し、毎期引当金繰入額を計上する処理が妥当といえます。

事務用品費

事務用品費とは、事務用消耗品費、固定資産に計上しない事務用備品費、新聞および参考図書等の購入費をいいます。
コピー用紙、トナー、文房具、電池、電球、書籍や新聞などの費用や、固定資産に計上しない少額に資産を費用として処理します。

通信交通費

通信交通費は、通信費、交通費および旅費をいいます。
通信費として電話料金、データ通信料金や郵便料金など、交通費として通勤のための定期券代、業務のための近距離移動にかかる運賃およびタクシー代などの旅費として遠隔地に出張した運賃、高速道路料金、宿泊費及び日当などがあります。

動力用水光熱費

動力用水光熱費とは、電力、水道、ガス等の費用で工事に要したもの以外をいいます。
上下水道料金、冷暖房費および灯油その他の燃料費をいいます。

調査研究費

調査研究費てゃ、技術研究、開発等の費用をいい、研究開発費として処理されるのが一般的です。
研究開発費における研究とは、新しい知識の発見を目的とした計画的な調査および探求、開発とはその知識の具体化である新しい製品の設計等、と定義されています。

広告宣伝費

広告宣伝費とは、広告、公告または宣伝に要する費用をいい、不特定多数の人に対して会社や製品、商品またはサービスの広告や宣伝を目的として支出する費用をいいます。

貸倒引当金繰入額

貸倒引当金繰入額とは、営業取引に基づいて発生した受取手形、完成工事未収入金等の債権に対して設定した貸倒引当金にかかる繰入額をいいます。
企業の営業取引から生じた完成工事未収入金等の金銭債権のうち取引不能のおそれのある債権については、事業年度の末日においてそのときに取り立てることができないと見込まれる額を控除しなければなりません。
したがって、各事業年度の末日において金銭債権にかかる回収可能性を検討し、貸倒見積額を貸倒引当金繰入額として計上します。

貸倒損失

貸倒損失とは、営業取引に基づいて発生した受取手形、完成工事未収入金等の債権に対する回収不能額をいいます。
民事再生、会社更生や破産等により回収可能性をほとんどないと判断された場合に損失として計上します。

損益計算書勘定科目①

売上高および売上原価

完成工事高

完成工事高とは、工事進行基準により収益を計上する場合の期中出来高相当額および工事完成基準により収益を計上する場合における最終総請負高をいいます。

工事進行基準では、決算時に工事進捗度を見積り、その進捗度に応じた出来高相当額を計上します。
工事完成基準では、工事が完成して、その目的物の引き渡しが完了した時点で請負金をけいじょうします。

兼業事業売上高

兼業事業売上高とは、建設業以外の事業をあわせて営む場合における事業売上高をいいます。
例としては、不動産業、保険事業、建材販売業、管理保守業務などがあります。

完成工事原価

建設業の完成工事高に対応する原価は、完成工事原価として計上します。
完成工事原価については、個別で詳しく説明いたします。

兼業事業売上原価

兼業事業売上原価とは、建設業以外の事業を営む場合における事業売上高に対応して計上される売上原価をいいます。

販売費及び一般管理費

役員報酬

役員報酬とは、取締役や監査役等に対して委任契約に基づいてその職務執行の対価として、支払われる報酬のことをいいます。
役員報酬には、役員賞与、役員賞与引当金繰入額を含みます。
役員報酬の額は定款にて具体的に定めるか、株主総会の決議により総額の上限および決定方法を定め、各役員への配分は取締役もしくは監査役間での協議により決定されます。

従業員給与手当

従業員給与手当とは、従業員に対して支給される給与、賃金、手当及び賞与などをいいます。
従業員への給与支給時には、給与支給額から所得税および住民税を源泉徴収して、定められた日に納付します。
社会保険料などの従業員負担分についても、給与支給時に給与支給額から控除します。

退職金

退職金は、一定期間にわたり労働を提供したことなどの事由により、退職金規定等に基づいて従業員に支払わるものをいいます。
役員に対する退職金については、通常は役員退職慰労金を使用します。
役員退職慰労金の支給については、株主総会においてその支給を決議しますが、具体的な金額、方法及び時期については取締役に一任するのが一般的です。

法定福利費

法定福利費とは、健康保険、厚生年金保険、労働保険などの保険料の事業負担額および児童手当拠出金をいいます。
健康保険、厚生年金保険、雇用保険については、原則として事業主と従業員の双方が負担します。
労働保険料、児童手当拠出金については、全額が事業主の負担になります。

貸借対照表勘定科目⑨

純資産

資本金

資本金は、会社法上、設立または株式の発行に際して株主となる者が会社に対して払込みまたは給付をした財産の額と決められています。
株主は、会社債権者と直接的な法的関係はなく、責任も出資額に限定されています。

新株式申込証拠金

新株式申込証拠金とは、会社が株式の募集等を行い、それに対して申込期日経過後に財産が払い込まれたものの、いまだ払込期日が到来しないために発生する経過的な勘定になります。
会社法では、募集株式の発行等において払込期日に効力が発生するため、それ以前に財産が払い込まれたとしても資本金にはなりません。
そこで、このような新株式申込証拠金を使用します。

資本余剰金

資本余剰金には、資本準備金とその他資本余剰金の2つあります。
資本準備金は、株主から払い込まれた財産のうち資本金に組み入れられなかった金額や、剰余金の配当に伴って組み入れられた金額をいいます。
資本準備金は、利益準備金とともに法定準備金を構成し、資本金とあわせて会社債権者の担保となる財産であるため、継続的に保持されなければなりません。
その他資本剰余金は、資本準備金以外の資本剰余金であり、自己株式を処分した際に発生する処分差額や資本金、資本準備金の減少額などが主な内容となります。

利益剰余金

利益剰余金には、利益準備金とその他利益剰余金の2つあります。
利益準備金は、会社が事業によって獲得した利益のうち、準備金として会社債権者の担保となる財産であり、継続的に保持されなければなりません。
利益剰余金を配当する際は、配当金額の10分の1を準備金合計額(資本準備金と利益準備金)が資本金の4分の1に達するまで利益準備金に積み立てる必要があります。
その他利益剰余金は、利益準備金以外の利益剰余金であり、任意積立金等と繰越利益剰余金から構成されています。
任意積立金等は、株主総会決議が法令または定款の規定によって、繰越利益剰余金を原資として積み立てられたものをいいます。

自己株式

自己株式は、株式会社が有する自己の株式をいいます。
自己株式は、会社法では分配可能額を財源として、取得する株数・価格・期間等について株主総会の普通決議をもって取得することができます。
自己株式の取得に関して会社法で列挙している場合に限り可能になります。

自己株式申込証拠金

自己株式申込証拠金は、自己株式の処分が募集株式の発行等として行われる場合に、申込期日経過後に財産が払い込まれたものの、期末時点でいまだ払込期日が到来しないために発生する経過的な勘定です。
会社法では、募集株式の発行等においては払込期日に効力が発生するため、それ以前に財産が払い込まれたとしても自己株式にはなりません。

その他有価証券評価差額金

その他有価証券評価差額金は、時価のあるその他有価証券を期末日の時価により評価替えすることにより生じる差額から、税効果相当額を控除した残額をいいます。

繰延ヘッジ損益

繰延ヘッジ損益は、ヘッジ会計を適用したことにより発生するデリバティブ等の評価損益を繰り延べたものです。

土地再評価差額金

土地再評価差額金は、事業用土地の再評価を行ったことにより生じた差額のうち、税効果相当額を除した残額をいいます。

新株予約権

新株予約権は、会社に対して行使することにより会社株式の交付を受けることができる権利です。
新株予約権を権利行使した場合に、決められた価格で会社が新株予約権者に対して発行した新株または新株発行に代えて会社が保有する自己株式を取得する権利となります。

貸借対照表勘定科目⑧

固定負債

社債

社債とは、会社が行う割当てにより発生する会社を債務者とする金銭債権で、あらかじめ定められた事項に従って償還されるものをいいます。
社債の発行会社は、有価証券である社債券の発行により、大量に資金調達することを目的にしています。
社債の満期には額面金額を償還し、それまでは定期的に社債利子を支払います。

長期借入金

長期借入金とは、流動負債に記載された短期借入金以外の借入金をいいます。
具体的には返済までの期間が1年を超える借入金のことをいいます。

リース債務

固定負債に計上されるリース債務は、ファイナンス・リース取引におけるもののうち、流動負債に属するもの以外のものをいいます。
貸借対照表日後1年以内に支払いの期限が到来するものは流動負債に属するものとし、1年を超えて到来するものは固定負債に属するものとします。

繰延税金負債および再評価に係る繰延税金負債

固定負債の部に計上される繰延税金負債は、税効果会計の適用により負債として計上される金額のうち、流動負債の繰延税金負債として計上されたもの以外のものをいいます。

退職給付引当金

退職給付引当金とは、一定の期間にわたり労働を提供したこと等の事由に基づいて、退職以後に従業員に支給される給付のうち、決算日までに発生していると認められる金額である退職給付債務を計上する引当金をいいます。

その他固定負債

長期未払金等1年を超える負債で他の固定負債科目に属さないものは、その他固定負債に分類します。

貸借対照表勘定科目⑦

流動負債

支払手形

支払手形とは、通常取引によって発生した手形債務のこといい、通常取引とは、事業目的のための営業活動において、経常的または短期間に循環して発生する取引をいいます。

手形には約束手形と為替手形の2種類があります。
約束手形とは、振出人が受取人に対して一定期日に一定金額を支払うことを約束する証券をいいます。
為替手形とは、振出人が引受人に対して一定の期日に一定金額の支払いを委託する証券です。

工事未払金

工事未払金とは、建設会社が発注者から請け負った請負工事契約の工事費のうち未払金額を示す負債の勘定科目であり、一般企業の買掛金に当たるものです。
この、工事未払金は労務費、外注費、材料費などがあります。
ただし、販売費及び一般管理費や固定資産の購入費などは含みません。

短期借入金

短期借入金とは、決算期後1年以内に返済されると認められる借入金のことをいいます。
1年を超えて返済する長期借入金であっても、分割返済の定めがある場合には、返済までの機関が1年以内の金額を短期借入金に区分します。

リース債務

流動負債のリース債務は、ファイナンス・リース取引におけるもので、決算期後1年以内に支払われると認められるものをいいます。
リース債務は、支払いの期限の到来が1年以内か1年を超えるかに基づいて流動負債と固定負債とに区分して計上します。

未払金

未払金とは、固定資産購入代金未払金、未払配当金、その他の未払金で決算期後1年以内に支払われると認められるものをいいます。
すなわち、営業活動において経常的にまたは短期的に循環して発生する取引に対する未払金で工事未払金以外のものを指します。

未払費用

未払費用とは、一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、すでに提供された役務に対していまだその対価の支払いが終わらないものをいいます。
具体的には、未払給与手当、未払利息、など、すでに役務は提供されたもの、期末日において未払いとなっているものです。

未払法人税等

未払法人税等には、法人税、住民税及び事業税に未納付額を計上します。
住民税は都道府県民税及び市町村民税を指し、事業税はいわゆる外形標準課税部分にかかる税額も含むほか、地方法人特別税も対象になります。

繰延税金負債

流動負債に計上される繰延税金負債は、税効果会計の適用により負債として計上される金額のうち、次に掲げるものをいいます。

  • 流動資産に属する資産または流動負債に属する負債に関連するもの
  • 特定の資産または負債に関連しないもので決算期後1年以内に取り崩されると認められるもの

流動負債に計上される繰延税金負債は、中小企業においては通常ないのですが、対象となる将来加算一時差異の例としては、連結財務諸表作成会社である場合に、存外子会社より受け取る配当のうち益金不算入とならない部分などがあります。

未成工事受入金

工事期間が長期になり、請負金額も高額になりやすいため、工事期間中は資金的な負担が重くなります。
そのため、着工時や工事期間中において、前払金や中間払金などの名目で請負代金の一部が支払われることを未成工事受入金です。
一般企業では、前受金に相当するものです。

預り金

預り金とは、他人からの金銭を受け入れ、後日預かった者または第三者に対して支払われるべきものをいいます。
営業取引に基づいて発生した預り金、営業外取引に基づいて発生した預り金で、決算期後1年以内に返済されるものを計上します。

前受収益

前受収益とは、一定の契約に従い、継続して役務の提供を行う場合、いまだ提供していない役務に対し支払いを受けた対価をいいます。
一般的には、貸付金利息や工事の機材の賃借料の前受分等が該当します。

完成工事補償引当金

完成工事補償引当金とは、引き渡しを完了した工事にかかる瑕疵担保責任に対する引当金をいいます。
建設業は引き渡し後に一定期間は工事の補修を無償で行うことが契約で決まっています。
収益計上した事業年度ではなく、その次の事業年度で補修費用が発生した場合、収益と費用を対応させるために翌期以降に発生を予測し、当期の費用として完成工事補償引当金に計上しなければなりません。

工事損失引当金

受注した工事が様々な状況により赤字になってしまうことがあります。
そうしたケースでは工事から損失が見込まれる場合の処理については、工事損失引当金を計上します。
工事損失引当金とは、工事契約について、工事原価総額が工事収益総額を超過する可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積もることができる場合には、その超過すると見込まれる額をそれが見込まれた期の損失として処理する引当金のことをいいます。

その他の引当金

退職給付引当金以外の引当金としては、賞与引当金、修繕引当金などがあります。
賞与引当金とは、翌事業年度の賞与支給見込額のうち当事業年度の負担とするべき金額を負債計上する勘定科目です。
修繕引当金とは、翌事業年度以降に発生すると見込まれる修繕費につき、当期の負担とするべき金額を負債計上する勘定科目です。

その他流動負債

営業外支払手形等、決算期後1年以内に支払いまたは返済すると認められるもので他の流動負債に属さないものを計上します。

貸借対照表勘定科目⑥

繰延資産

創立費

創立費とは、定款の作成費、株式募集のための広告費などの会社設立費用のことをいいます。
他には目論見書、株券の印刷費、設立登記の登録免許税などがあります。
会社設立に関しての創立費は、登記の前までにかかった費用になります。

開業費

開業費とは、土地・建物などの賃借料、会社設立後営業開始までに支出した開業準備費のことをいいます。
その他には、広告費、通信交通費、消耗品費などがあります。
会社設立に関しての開業費は、登記後から営業開始までにかかった費用になります。

株式交付費

株式交付費とは、株式募集のための広告費、銀行等の取扱手数料等の新株発行、自己株式の処分のための支出費用のことをいいます。
株式交付費の効果は将来に及ぶため、繰延資産として資産計上し、複数事業年度にわたり費用化することが認められます。

社債発行費

社債発行費とは、社債募集のための広告費、金融機関の取扱手数料の社債発行のために支出した費用のことをいいます。
他には、社債発行費にかかった印刷費、社債の登記にかかる登録免許税などがあります。

開発費

開発費とは、新技術などのために支出した費用のことをいいます。
ただし、経常費の性質をもつものは含まれません。

貸借対照表勘定科目⑤

投資その他の資産

投資有価証券

有価証券の具体的なものは、手形、小切手、株券、債券、船荷証券および倉庫証券を指します。
会計上の有価証券勘定で処理するするのは金融商品取引法に定める有価証券になりますが、一般的に株式や債券がほとんどです。

関係会社株式・関係会社出資金

関係会社株式、出資金とは、親会社、子会社、関連会社に関するものを指します。

親会社
親会社とは、株式会社を子会社とする会社の経営を支配している会社のことをいいます。

子会社
子会社とは、会社がその総株主の議決権の過半数を有する株式会社がその経営を支配している場合における当該会社をいいます。

関連会社
関連会社は、会社が他の会社の財務、事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる会社のことをいいます。
所有している議決権の数の割合が100分の20以上である会社、議決権の100分の15以上100分の20未満を自己の計算において所有している会社等が関連会社となります。

長期貸付金

長期貸付金は、流動資産に記載された短期貸付金以外の貸付金であり、1年を超えて回収されるものをいいます。

破産更生債権等

破産更生債権等は、完成工事未収入金、受取手形などの営業債権、貸付金、立替金などのその他の債権のうち破産債権、再生債権、更生債権その他これらに準ずる債権で決算期後1年以内に弁済を受けられないことが明らかなものをいいます。

長期前払費用

長期前払費用とは、前払費用のうち決算日後1年を超えたあとに費用になるものとして支払われた対価のことをいいます。
流動資産の前払費用以外のもので、未経過保険料、未経過支払利息、前払賃借料があります。

繰延税金資産

固定資産の部に記載される繰延税金資産は、税効果会計の適用により資産として計上される金額の内、流動資産の繰延税金資産として計上されたもの以外のものをいいます。
例としては、減価償却超過額、減損損失、投資有価証券評価損否認額などがあります。

貸倒引当金

固定資産の部に記載される貸倒引当金は、長期貸付金等、投資その他の資産に属する債権に対する貸倒見込額を一括して計上します。

投資損失引当金

子会社株式等に対して、一定の要件に該当する場合には投資損失引当金を計上します。

その他投資

その他投資は、建設協力等の差入預託保証金、ゴルフ会員権、保険積立金などがあります。

建設協力金
建設協力金とは、建物建設時に消費寄託する建物等の賃貸にかかる預託保証金のことをいいます。

会員権
会員権とは、施設運営会社の発行する株式、預託保証金、入会金から構成されており、施設利用権が化体したものです。

保険積立金
保険積立金とは、満期返戻金を有する保険契約などにかかる保険料を積み立てです。

お問い合わせはこちら

行政書士今枝正和事務所
代表 行政書士 今枝 正和
所在地 〒448-0022 愛知県刈谷市一色町1丁目2番地6
TEL:0566-45-5255
FAX:0566-45-5258
MAIL:info@aichikensetsukyoka.com
営業時間 E-mail相談は24時間 TELは9時~20時まで 日曜日休み

powered by 行政書士アシストWEB / 行政書士向けビジネスブログHP作成 / smartweblab